トランプカードのJ・Q・Kにそれぞれ歴史上の人物があてられているのを知ってるかな?
え!そうなの?
ハート・スペード・クラブ・ダイヤのそれぞれに、モデルがいるんだよ
全部同じ顔じゃねーのか?
えーっと…確かに、よく見ると若干違うような…
1つずつ確かめてみよう
キング
キングはみなさまも知っている名前が並びます。
過去の偉大な王や皇帝がモデルになっています。
ハート:カール大帝
西暦800年、’’カールの戴冠’’で有名なフランク王国の皇帝。西ローマ帝国の復活の象徴です。
ダイヤ:ガイウス・ユリウス・カエサル
ローマ共和制で圧倒的人気を誇るカエサル。トランプの絵柄にも選ばれてましたか…すごい。
クラブ:アレクサンドロス大王
アレクサンドロス大王ことアレキサンドロス3世は、マケドニア王国の国王です。マケドニアから東方に遠征し、エジプト征服、ペルシアを滅亡に追いやり、すごい勢いで空前絶後の大帝国を築いた人物です。
スペード:ダビデ王
ヘブライ(古代イスラエル)の王にして、かの有名なソロモン王の父です。紀元前10世紀頃の人物です。
似てるかどうかはさておき、こんな歴史上の人物が充てられていたとは知らなかったな…!
服の柄の方が違いが出てておもしろいな!
クイーン
クイーンのモデルはやはり女性。
でも実在人物というより神話の女神や女性です。
ハート:ユディト
旧約聖書外典のひとつ「ユディト記」の主人公として語られる女性です。ユディトという女性の信仰を描く物語です。
ダイヤ:ラケル
旧約聖書「創世記」に登場する女性。ヤコブの妻です。
クラブ:アルジーヌ
女王を意味するラテン語「レジーナ(Regina)」のアナグラムで、特定の人物を指すものではありません。ちなみにアナグラムとは、単語や文の中の文字をいくつか入れ替えて別の意味にさせる遊びのことです。
スペード:アテナ
ギリシャ神話に登場する女神で、オリンポス12神のひとり。軍事・学芸をつかさどる知勇兼備の処女神とされています。
みんな花を持っているわね
ジャック
ジャックは召使いや家来を表すカードです。
結構マニアックな人物たちかも。
ハート:エティエンヌ・ド・ヴィニョル
ジャンヌ・ダルクの戦友として百年戦争で活躍したフランス軍人です。
ダイヤ:ヘクトール
ギリシャ神話を題材にしたホメロスの叙事詩「イーリオス」に登場するトロイアの英雄。トロイア戦争におけるトロイア戦最強の戦士のようです。
クラブ:ランスロット
中世の騎士道物語「アーサー王伝説」で有名な「円卓の騎士」の一員。
スペード:オジエ・ル・ダノワ
カール大帝を題材にした物語「シャルルマーニュ伝説群」に登場するパラディンの1人で、伝説上の英雄です。
うーん…ちょっと難しいな。西欧の人たちからするときっと有名なんだろうな。
ちょっとした雑談話
キングは教科書でも習う人物たちですね。
クイーンやジャックは日本人にはちょっと馴染みがない(伝説や神を含む)人物たちですが、ちゃんとそれぞれモデルがあったんですね。
ちなみに、顔の向きがそれぞれ違うの、おわかりでしょうか。
これ、それぞれ(キング・クイーン・ジャック)が大事にしてるものに顔を向かせているらしいです。
ハート:愛・博愛
ダイヤ:お金・財宝
クラブ:知識・人間関係
スペード:死・剣
キングは、「年老いた王」とイメージしていただき、ハートとダイヤ、クラブを見つめて、スペードからは目を背けています。
特にダイヤはめっちゃ見つめてる気がする…
クイーンも、死以外は見つめてます。
ジャックは「若い男性」のイメージだそうで、愛と財を見つめてるのがおもしろいですね。
これも、特にハートを見つめてるわね
そしてみんなスペード(死)からは目をそむけてる、納得です。
これからトランプで遊ぶとき、ちょっと違った見方もできておもしろくなりそうだね
豆知識みたいでおもしろかった!!
ちなみにこのヨーロッパから生まれたトランプカード、日本には明治18年(1885年)以降に輸入されはじめたようです。
そして英語では「playing cards」と呼ばれるので、トランプと言っても通じない可能性があるので注意です。