世界史上初めて行ったことや出来事を、いくつかまとめてみました。
雑学的な気持ちで読んでもらえればと思います!
世界初のストライキ!?
世界初のストライキっていつだと思います?
近代かな?
商業が盛んになってきた頃かな?
実はかなり昔なんですよね。
時代は紀元前12世紀。
場所はエジプトです。
そんなにも昔!?
そうなんです、エジプトテーベのデル・エル・メディーナで王墓建設に従事していた労働者たちが起こしたのが世界初のストライキといわれています。(記録が残っている中で)
彼らは食糧の配給が遅れたり滞ったりすると作業場を放棄して、場合によっては何ヶ月も抗議したとか。
デル・エル・メディーナは古代エジプトの労働者の村で、王家の谷の墓で働いていた職人が住んでいたようです。
やはりエジプトの歴史ってすごいですよね。
世界初の硬貨
これは有名かもしれませんね。
世界で初めて硬貨をつくったのは紀元前670年頃、リディア王国です。
リディア王国の場所は現在のトルコ西部です。
エレクトラム硬貨と呼ばれるもので、金と銀の合金のようです。
重さの異なる硬貨がいくつかつくられて使用されていたようです。
硬貨の表面にはライオンの絵柄とその硬貨の重さが刻印されているとか。
いったい何がきっかけで生まれたんでしょうかね。
まさに利便性を考えたうえでの発想の転換ですよね。
物々交換からの脱却は大きな転換点となります。
このリディア王国の硬貨がやがてギリシアやローマへと広がっていきます。
有名なアレクサンドロス大王の遠征で、後に西アジア地域にも伝わったようです。
ちなみに、世界で初めて紙幣をつくったのは中国の北宋時代(960年〜1127年頃)といわれています。
この北宋時代に世界最古の中央銀行といわれる「益州交子務」が成都に設置され、ここに世界初の官営で発行された紙幣が登場しました。
紙幣が登場した理由はいくつか考えられるようですが、当時流通していた銅銭が不足したため他になにか代替にならないかと考えられました。
鉄銭がしばらく鋳造されたようですが、重くてやってられなくなり、紙幣にたどり着いたようです。
中国は既に製紙技術や印刷技術が発達していたため、実現できたのだと思います。
それにしても、銅銭が足りなくなるくらい、中国の経済発展はすごかったということがわかりますね。
世界初の鉄器
鉄は3300年前くらいからあるといわれていますが、人工的につくられた鉄器が登場するのは紀元前1200年から紀元前1300年頃のヒッタイトが初だといわれています。
ヒッタイトが鉄の製造を始めて武器をつくり、周りを征服したといわれています。
その技術や文化はメソポタミア一帯に広がり、遊牧民を通して東西に鉄器文化が広がったといわれています。
ヒッタイトが滅亡するとその技術は西の方(東地中海や西アジア)にも広がり、後に出てくるアッシリア帝国がオリエントを統一した際に使用したのが鉄製の戦車でした。
鉄器の登場は戦史を変えたわけですね。
※2017年にもっと古い地層から人工的な鉄の塊がトルコ中部で見つかっています。もしかしたらヒッタイトよりも前の、別の民族が鉄の製造をしていた可能性が出てきており、歴史が今後変わるかもしれませんのでそれも注目ですね!
世界初のキリスト教国教化
宗教の「国教化」という概念がない中で、キリスト教を一番はじめに国教化したのは、ローマではなく意外にもアルメニアでした。
301年、アルメニア教会がキリスト教を国教化しました。
今でもアルメニアはアルメニア使徒教会に国民の90%以上が属しています。
イェルサレム旧市街にも、イスラム教徒地区、ユダヤ教徒地区、キリスト教地区と並んでアルメニア人地区があります。
長い歴史があることがわかりますね。
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世界初の「バブル」崩壊
いつの時代も過熱しすぎるとはじけてしまう・・・そんなバブル崩壊が初めて起こったのは17世紀でした。
そして舞台はオランダです。
バブルの対象となったのはなんとチューリップでした。
チューリップでバブル崩壊・・・イメージが全然湧かないな
当時、トルコからもたらされたチューリップの球根がどんどん値上がりし、いよいよ投機対象としてバブルの波に乗りました。
当初は富裕層の間で観賞用に栽培されていましたが品種改良をしていく中で人気が出てきます。
するとその球根がなんとアムステルダムやロッテルダムなどの取引所で扱われるようになり、投機熱が加速していきます。
次第に収拾がつかなくなり、よく考えればなぜ球根にそんな価値があるのか、ふと我に返ったが最後、市場は一気に冷え込んでチューリップの球根は突如大暴落に見舞われたのです。
これには投機していた人々も顔面蒼白だったことでしょう。
そりゃそうです。
球根ですよ。
一説には、当時の年収の10倍以上の値段がつく球根もあったとか。
それはいつかおかしいな、となり暴落しますよね。
これが世界初のバブル崩壊のお話です。
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世界初の公立銀行・国立銀行・中央銀行
こちらはイタリアが舞台です。
1407年、ジェノヴァで世界初の公立銀行が設立されました。
サン・ジョルジョ銀行です。
この銀行はジェノヴァ政府に公債を発行する唯一の金融機関で、共和国の財政を管理したといわれています。
一方、世界初の国立銀行はイギリスでした。
1694年のイングランド銀行です。
それよりも前の1668年に、スウェーデンリクスバンクが、世界最古の中央銀行として誕生しています。
そう思うとジェノヴァの公立銀行はかなり早いですよね。
当時、ジェノヴァ共和国は海洋貿易で繁栄していました。
その富は多くの貴族や商人たちによって独占されていましたが、財政問題の解決のため、彼らは自分たちの資産を投じて共同で銀行を設立します。
それがサン・ジョルジョ銀行の始まりす。
これによりジェノヴァはさらに発展することとなります。
ちなみにこの銀行の建物は、いまでも残っているので外観を見に行くことはできるようです。
世界初の黒人共和国
黒人の国、というとどこを思い浮かべますか。
アフリカでしょうか。
意外にも「国」として初めて認められたのはハイチでした。
ハイチはカリブ海にあります。
そうなるとやはり、黒人奴隷の時代を思い起こされますね。
まさにフランスが支配していた場所です。
1697年にフランス領となり、ここにアフリカ黒人奴隷を連行。
サトウキビプランテーションなどで強制労働させました。
この圧政に耐えかねて反乱を起こしたのは1791年。
フランスはバスティーユ牢獄襲撃から革命が起きて混沌としている頃でした。
1804年1月1日にハイチは自らの力で独立宣言をし、ここに黒人初の共和国が誕生しました。
アメリカ地域でも、アメリカ合衆国に次ぐ二番目の独立国でした。
このハイチの独立は、周りの地域(プエルトリコやジャマイカ、キューバ、ドミニカ、ブラジル、ホンジュラスなど)にも影響を与え、独立の機運が一気に高まりました。
しかし当時は結局宗主国などの力に屈し、抑え込まれてしまいます。
ハイチも独立を果たしたとはいえ、その後順風満帆な発展をしたわけではありません。
様々な人種が混在していること、すべての階級が一致団結したわけではないため、貧富の格差はなかなか埋まりません。
早くから独立したため他の地域より「ハイチ人」としてのアイデンティティは強く形成されましたが、今でも経済的貧困を抱えており課題をたくさん抱えているのが現状です。
世界初の鉄橋
人類が鉄に手を加えて使い始めたのは紀元前1200年頃といわれていますが、鉄橋ができたのは意外にもも最近で1779年でした。
今でも残っています。
鉄橋は、イギリス中部のバーミンガムから北西へ約40キロ、テルフォードという都市の南を流れるセバーン川にかかっています。
通称アイアンブリッジ。
18世紀でイギリス。
まさに産業革命がもたらしたものですね。
橋を支える鉄は「鋼鉄」じゃなければなりません。
この鋼鉄はイギリスで鍛造により構造物用としてつくられました。
何度も修繕され、アイアンブリッジを含む渓谷全体が世界遺産となっています。