【2024年パリオリンピック】南米大陸ギアナはフランス領のなぞ

南米大陸にフランス領ギアナがあるのはご存じでしょうか。

場所はここです↓↓↓

Googleマップより

こんなところにフランス領!?

と思うかもしれません。

そうなんです、このギアナは南米大陸の中で唯一独立していない地域で、いまもフランスの海外県のまま続いているのです。

ということで、2024年パリオリンピックにも関係してきます。

聖火リレー、この地を走りますよ!

ギアナの歴史を一緒にみてみましょう。

もくじ

ギアナ地方の歴史

いま存在しているフランス領ギアナは、元々はもっと広い地域で「ギアナ」と呼ばれていました。

元々この地域にはカリブ族やエメリロン族、ワヤナ族など、様々な先住民が居住していました。

西欧諸国が一番初めにこの地域に足を踏み入れたのは、1498年クリストファー・コロンブスです。

あの有名なコロンブスですね。

このあたりはめちゃくちゃ密林なので簡単には上陸・植民地活動はできません。

ゆえにスペインやポルトガルはこの地を開拓することはなかったのです。

そんな中、少し遅れてオランダやイギリスが海に飛び出しますよね。

その頃、このギアナは地方に黄金郷があるという噂が流れ、ついにイギリス人が触手を伸ばします。

かの有名なウォルター・ローリー卿が17世紀頃に2度ギアナ地方に上陸します。

ところが、これは失敗に終わりました。

上陸はできても入植が難しいんですね。

ときを同じくしてオランダもその頃ギアナ地方に向かいました。

オランダは交易所を建設することに成功し、そこをオランダ西インド会社の管轄下にしたのです。

その後ギアナ地方はオランダ、イギリス、フランスの3国が植民地争いをすることとなります。

ギアナ地方は主にタバコ栽培やコーヒー、カカオ、サトウキビ、綿を栽培するプランテーション経営がなされました。

もちろん、黒人奴隷を使用して、です。

ナポレオン戦争を経て1814年のパリ条約で3国の分割統治が確定し、第二次世界大戦後にそれぞれ独立していきます。

イギリス領ギアナ:1966年に英連邦王国ガイアナとして独立

オランダ領ギアナ:1975年にスリナム共和国として独立

では、フランス領ギアナはどうなったのか?

もともとは1604年にブルボン朝アンリ4世が命令をしてギアナ地方に港を建設させたことがきっかけとなっています。

その後少しずつ入植していったものの、なかなか厳しい環境なのか思うように進まなかったようです。

それでも入植活動は続き、フランス革命後、ギアナのディアブル島が流刑地として使われるようになりました。

ディアブル島はとは3つの島からなるサリュー諸島の中の1つで、ここに来たら最後、二度とフランスの地には戻れないと恐れられていた監獄島です。

政治犯を中心に囚人がディアブル島に送られ、第二次世界大戦後まで続いたようです。

いまでは観光地になっているようですが。

ギアナはこのような暗いイメージがある一方で、19世紀中頃に金が発掘されたことによりゴールドラッシュが起きました。

これをきっかけに一攫千金を求めて入植者が増えたと言われています。

ギアナはフランスにとっては光と影が混在するような、そんな地になったのですね。

そして1946年にフランスの行政上、ギアナは植民地から海外県に変更されました。

実はフランス領ギアナで有名なものの1つに、宇宙センターが挙げられます。

地震もなく、赤道に近いためロケット発射の地として適していたようで、宇宙開発の拠点となりました。

欧州宇宙機関は1975年の設立時よりここを使用しているようです。

宇宙センターに隣接する都市クールーにはフランス人のエンジニアと教師、また、外国人移住者が多く住んでいるようです。

ところがギアナは貧困層が多く、宇宙センターに勤務する者は生活水準が高いようですが、逆に言うとそれ以外の人々は厳しい生活をしていることが現状です。

現地人からすると、土地を搾取されたと言ってもいいようなもので、目に見えるこの貧富の差がギアナ内での分断にも繋がっているようです。

2024年パリオリンピック〜聖火リレー〜

さて、フランス領ギアナは「フランス領」ですので、2024年のパリオリンピック開催地の一員でもあるわけです。

なので、ギアナでも聖火リレー走りますよ。

2024年5月8日にマルセイユに聖火が到着し、そこから聖火リレーがスタートします。

68日間かけて、フランス本土と海外県を巡っていきます。

ギアナには2024年6月9日〜10日、聖火がオヤポック川沿いのブラジル国境にあるカモピから始まります。

最後は首都カイエンヌに渡り、その後は次のフランス領ニューカレドニアへ聖火が移されます。

ギアナって北海道くらいの面積です。

そう思うとなかなか広いですよね。

ところがそのうちのほとんどが熱帯雨林なんです。

なので人々が主に住んでいるのは沿岸部が多いようです。

ざっくりと、ギアナに住んでいる人種の割合を紹介すると、クレオール人とアフリカ系黒人が6割を占めています。

次いで主にフランスからの入植者子孫が12%ほど、そしてインド人も12%と続きます。

先住民ネイティブアメリカンは5%にも満たないようです。

日本からは遠い地でなかなか耳にする機会も少ないギアナですが、パリオリンピックを機にどういった地域でどんな歴史を歩んできたのか、また、日本からの旅行ツアーはあるのかなど、多くの人に興味をもってもらえたらいいですね。

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